山を歩いていて、ふわふわの綿毛が一面に揺れている光景に出会ったことはありませんか。
あれがチングルマの綿毛です。白い花よりも、この綿毛の姿で覚えている人のほうが多いかもしれません。

こんにちは!登山歴13年、のこのこ山を歩き続けている夫婦ブロガー「ちぃとかめぴ」です。

チングルマの綿毛って、かわいくって、でもちょっと切なくって、山歩きしてて見かけると、本当に幸せな気持ちになるのよね♡
この記事では、綿毛が見られる時期・花との違い・名前の由来を、双六岳や乗鞍岳等で撮った写真とあわせて紹介します。
そして最後に、私たちが自宅で育てているチングルマの話も。山でしか見られないはずの高山植物を、家で毎日眺めてわかったことがあります。
この記事でわかること
- チングルマの綿毛が見られる時期
- 綿毛の正体と、花との関係
- 「チングルマ」という名前の由来
- 実は草ではなく「木」だという話
- 自宅で育ててわかったこと
チングルマの綿毛はいつ見られる?【時期の目安】
結論から言うと、綿毛が見られるのは、その場所で花が終わったあと。おおむね夏の後半から秋にかけてです。

ただし、これは「◯月なら必ず見られる」と言えないのが難しいところです。理由は、チングルマが雪解けを合図に咲くから。
- 雪解けが早い年・早い場所…花も綿毛も早く進む
- 雪が遅くまで残る場所…同じ山でも、まだ花が咲いていることがある
- 標高や斜面の向き…同じ日でも、場所によって花と綿毛が混在する
実際に歩いていると、同じ登山道の中で「こっちは花、あっちは綿毛」という場面によく出会います。これがチングルマの面白いところでもあります。
八月後半の双六岳の雪渓では、雪解けの早かった場所のチングルマは綿毛になってて、すぐ近くの最近雪解けしたらしい場所のチングルマがかわいく咲いている、そんな状況もありましたよ。

秋が近くても「今年は雪が多かったから、花がまだ残ってるかも」なんて予想しながら登ってて、実際に花に出会えたら、めちゃテンション上がっちゃいます(笑)
綿毛の正体は?花が終わったあとの姿です

あのふわふわは、タンポポのような綿毛(種を飛ばす毛)とは少し違います。
チングルマの場合、花が終わったあと、めしべの一部が細長く伸びて羽毛のようになったもの。それがたくさん集まって、あの独特の姿になります。
近くで見ると、一本一本がカールしていて、光を受けると銀色に輝きます。遠くから見る群落の美しさと、近くで見る繊細さ。どちらも楽しめるのがチングルマの綿毛です。
名前の由来も、この綿毛から
「チングルマ」という不思議な名前。これは綿毛の姿が、子どもが遊ぶ風車(かざぐるま)に似ていることから、「稚児車(ちごぐるま)」と呼ばれ、それが変化したものといわれています。

⇧言われてみると、確かにくるくる回りそうな形をしています。名前の由来が花ではなく綿毛のほうというのも、この植物らしいところです。
花の時期はいつ?白い可憐な花が咲きます

綿毛になる前は、直径2〜3cmほどの白い花が咲きます。花びらは5枚、中心は黄色。バラ科の仲間なので、よく見ると小さな野バラのような姿です。
咲く時期は雪解け直後から夏にかけて。こちらも場所によって大きく前後します。
群落になると斜面一面が白く染まるので、これはこれで見応えがあります。綿毛のイメージが強い植物ですが、花の時期に当たったらぜひじっくり眺めてみてください。

順調に山を歩いていても、あんまりきれいなチングルマの群落を見かけると、ちぃは飛びつきそうな勢いで愛でて、写真を撮るので(もちろん触りませんよ☆)、コースタイムは延びがちです(苦笑)
実は「草」ではなく「木」なんです
ここが、私たちがいちばん驚いた事実です。
地面を這うように広がっていて、どう見ても草にしか見えないチングルマ。ところが植物としては「木」に分類されます。背丈がとても低い、小さな低木なんです。
そして木ということは、茎を輪切りにすると年輪があるということ。厳しい高山の環境で、何年もかけて少しずつ広がっていったのだと思うと、あの群落を見る目が変わります。

あんなにちぃさくてかわいいのに樹木だったなんて、知った時にはびっくりと感動でした。ちょっとずつちょっとずつ、育ってるんだと思うと、余計愛おしく感じるよね♡
あの一面の群落が、何十年もかけて育ってきたもの。だからこそ、踏み込まない・採らないことが大切です。一度傷めてしまうと、元に戻るのに気の遠くなる時間がかかります。
【写真】山で出会ったチングルマ
私たちが実際に撮ってきた写真を紹介します。
双六岳のチングルマ
双六岳では、同じ時期に花チンと綿チンが見れます♪

雪渓や残雪が解けて、順番に咲くいて綿毛になるからかな、と思います。

絶景とチングルマ、とっても素敵な風景でしたよ!

⇧長い山歩きの途中で食べたかき氷、一生忘れないくらい美味しかったです♡
乗鞍岳のチングルマ
乗鞍岳はバスで標高2,700mまで行けるので、「気軽に会える」という利点があります。
しっかりと保護管理されたお花畑があり、そこでは本当にいろいろな高山植物を愛でることがあります。山頂を目指すのも良いですが、お花畑をぐるっと一周するだけでも、心満たされますよ♪

⇧7月の乗鞍で見たチングルマ。キリっとしてますね☆

⇧八月下旬に見つけたチングルマ、すっかり綿毛になってます♪

⇧おまけ:乗鞍岳の夏と言えば、高山植物の女王「コマクサ」です。
乗鞍岳のように乗り物で標高を稼げる山なら、体力に自信がなくても高山植物に会いに行けます→初心者におすすめの登山スポット|ロープウェイ・山岳バスで行ける絶景の山7選
立山の雷鳥沢周辺で見つけたチングルマ
立山も数多くの高山植物があり、チングルマもその一つです。雷鳥沢でテント泊をしたときに見つけたチングルマたちをご紹介します。


⇧チングルマの花と綿毛の中間地点かな?

⇧テント泊のご褒美♪立山のアーベントロートです。お寝坊したので、モルゲンロートは見逃しました(笑)
立山のテント場に泊まれば、朝から高山植物を探しに行けます→【雷鳥沢キャンプ場】立山テント泊レポ|予約・料金・アクセスを登山13年夫婦が解説
いろいろな山で見られるチングルマ
ここ以外にももちろんたくさんの山で、チングルマを楽しむことはできます。皆さんも山へ行ったら、探してみてください(^^)

⇧爺が岳で見た、チングルマです。散りかけだけど、かわいらしい♪

⇧白山で見かけた、雨でしっとりした綿毛のチングルマ。

⇧唐松岳で撮ったチングルマ。なんかシュッとしたおしゃれさんですね☆
家で育ててわかったこと
実は私たち、山野草のお店でチングルマを買って、自宅で育てています。
岐阜県の大型の花木販売店で見かけて、「え⁉チングルマって家で育てられるの?」と驚き喜んで購入、自宅の池の横に植えました。
高山植物なので「平地で育つの?」と思われるかもしれません。実際、私たちも半信半疑でした。

⇧時々、水をあげる感じ、他のガーデニング植物と同じように育てました。山奥ハウスではあるものの、標高はたいして高くなく、夏は普通に30℃後半にはなるため、最初の真夏はすだれで日陰を作ってあげましたが、西日は当たらない場所なので、二年目からはすだれ無しでも、元気です。

⇧綿毛にはなりますが、なぜか、今のところ山で見るような風車みたいにはなっていません。そのうちなるのかな…(わくわく)?
山では「今日は花かな?綿かな?どっちだろう」としか見られませんが、家にあると花から綿毛へ変わっていく過程を毎日追えるのが面白いところです。

一株でも、一回だけじゃなくて、何回か咲いてくれたり、ほんの少しずつ大きくなったり、毎日見てると、ちょっとずつチングルマに少しずつ詳しくなれる気がして、それもうれしいです。
※山に生えているものを持ち帰るのは絶対にやめてください。多くの山で採取が禁止されていますし、そもそも高山の環境でしか育たない株がほとんどです。育てたい場合は、必ず山野草店などで正規に販売されているものを選んでください。
よくある質問
チングルマの花言葉は?
チングルマの花ことばは「可憐(かれん)」です。見たままの素敵な花言葉ですね。
チングルマに似た花はありますか?
白い5枚の花びらという点では、同じ高山で見られるミヤマダイコンソウやイワウメなどと迷うことがあります。ただし綿毛になれば一目瞭然で、あの姿になる高山植物は他にほとんどありません。

ボクはチングルマか、そうじゃないかはわかるけど、じゃあなんの花?と言われるとまだわからない花も多いかな~。勉強しなきゃね。


わたしは山のお花が大好きだから、だいたい見たら名前も出てくるよ♪⇧はハクサンイチゲかな。
秋には紅葉すると聞きましたが?
します。木の仲間なので、秋には葉が赤く色づきます。斜面一面が赤く染まる光景は、花や綿毛とはまた違った迫力があります。
どこの山に行けば会えますか?
本州中部以北の高山や、北海道の山で見られます。北アルプス・南アルプス・立山周辺などが代表的です。
体力に自信がない方には、乗鞍岳のようにバスで標高を稼げる山がおすすめです。標高2,700m付近まで乗り物で上がれるので、少し歩くだけで高山植物の世界に入れます。
高い山に行くときは体調管理もお忘れなく→高山病の対策と予防|なりやすい人・薬・酸素缶の真実を登山13年夫婦が解説
まとめ

- 綿毛が見られるのは、その場所で花が終わったあと。夏の後半から秋が目安
- 雪解けのタイミング次第なので、同じ山でも花と綿毛が混在する
- 綿毛は、めしべが伸びて羽毛状になったもの。名前の由来もここから
- 草に見えるが、実は年輪を持つ「木」。群落は何十年もかけて育ったもの
- 踏み込まない・採らない。見るだけにしてください

登山の楽しみのうち、3割くらいがチングルマみたいにかわいい高山植物と出会えることかな♪これからも、いろいろな季節にのぼって、いろいろな山野草を楽しみたいな!

高山植物は貴重です。「とっていいのは写真だけ」の精神で、自然を大切に、山を楽しみましょう。
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