登山中、登山のベテランさんに、こんなことを言われたことがあります。「杖なんてついているようじゃ、まだまだだな。二本の足でしっかり歩けば良いんだ!」
…なるほど、「歩く力」は本当に重要ですから、このベテランさんの言ってることは正論と言えます。ですが、それは全員に当てはまるわけではないですよね。10年登山をしても体力がつかなくて、膝も痛めやすい体質の私には必須のアイテムなんですよ~!
そしてもちろん、まだ山歩き経験が少なくて下肢筋力が充分鍛えられていない、山歩きの初心者さんにも、とても頼れるアイテムだと思います。
この記事では、トレッキングポール(ストック)の有効な活用方法について、解説します。
合わせて読みたい→ 疲労軽減の必需品!登山用ストックのメリット
参考価格17.980円(アマゾン R5年2月)私たちが愛用している、レキのトレッキングポール。強度と重さのバランスが絶妙です♪
登山用具における「重量(おもさ)」の重要性
登山用具を色々調べていると、道具の「重量」がすごく重視されていることに気づくと思います。それは、荷物や服装の重量を少しでも軽くすることが、山歩きの負担を軽くして、安全に快適に山歩きを楽しむためには大切だからです。
(ここに登山道具全部の紹介の記事をリンクする予定(笑))
トレッキングポール(登山用ストック、または単にストックや杖と呼ばれています)は、「山登りの荷物の重量を軽くする」ことに貢献してくれる頼れる味方なんです!
「は?杖を持ったら、その分荷物が多くなるんだから重くなるに決まってるじゃん」
と思われるかもしれませんが、ここからの説明を見てみてくださいね☆
足や膝への重み(負担)が軽くなる使い方で、たくさん歩くほど効果を実感します。
ストックは、1本だいたい、250gくらいの重量です。ですが、ストックを地面について手を軽く乗せると、体重計で計測してだいたい1.000~2.000gほどの重量を示します。その瞬間は体重と荷物の重量から1~2㎏軽くなった状態になっていると言えます。
登山は、登りで身体を上にあげる瞬間と降りで身体が下に着地した瞬間に、大きな負荷を足にかけます。その瞬間に杖を地面について、腕の一部の重量でも支えてあげることで、全重量の1~2㎏を負担軽減してくれていることになるんです。
そして、次の一歩を進む直前、足に負荷がかかってない状態でストックを次の場所に移動させると、足への負担はほとんどありません。
一歩ずつ積み重ねて何千歩何万歩歩くほど、足への負担軽減は大きくなりますね。
自分は身体が弱いので、こんなことを考えながらいつもストックに頼った山歩きをしていました。長い山行の時、疲れている時ほど、この一歩の重みを軽減することが、助けになっていました!
ストック使用の注意点
私が長年ストックを活用してきて、これは気をつけた方が良いと思ったことは、2本の足だけで歩く時より、ストックを使っている時の方が「地面に対する意識が散りがち」ということです。
私の失敗談その1、膝に負担をかけたくないがために、ストックに体重をかけてすぎて、ストックがツルっと滑った時にバランスを大きく崩して転倒してしまうことがありました。
失敗談その2、ストックを地面のどこに付くと良いか考えすぎて足の着地点がおろそかになり、バランスを崩して転倒してしまうこともありました。
気分的には4足歩行になっていたのですが、しょせん人間は2足歩行の生き物ですからね…(あたりまえ)
ストックに体重をかけすぎるのはやはり良くなくて、重心を支えるのはあくまで足、ストックは補助的な役割であることを意識しましょう。
ガレ場など足場が悪いときは特に注意して、ストックは体重のバランスを保つために使うと良いでしょう。
また、岩登りやハシゴ場など、三点指示が必要な場所では、ザックなどに片付けることも大事です。
トレッキングポールの色々な活用法と、まとめ
- 万が一…大けが(骨折)してしまった時の添え木の代用として活用できるそうです。
- 動物によって来られた時の防御用。上高地にて、猿が近づいてきたときに、素手でいるよりは心強かったし、猿も警戒している様子でした。
- 道迷い、遭難時のシェルター作成に活用できるそうです。
今回の記事ではトレッキングポールの選び方と活用方法について、紹介しました。
トレッキングポールには形状や剛性など、様々な種類があるので、色々試して使ってみることで自分にしっくり合ったものに出会えると思いますよ!
足の負担を軽減するのに、登山靴選びも本当に重要です!こちらもぜひ参考にしてみてください。